イグ・ノーベル賞
投稿日:2022年6月22日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは。院長の千田です。
先日、NHK Eテレ『ワルイコあつまれ』という番組に2019年イグ・ノーベル賞「化学賞」を受賞した渡部茂氏(明海大学保健医療学部教授)が出演していました。小児歯科医でもある渡部氏は4年もの歳月を費やし5歳児が1日に分泌する唾液の量は500ml(ペットボトル約1本分)であることを明らかにする論文を発表し受賞となりました。
実験方法がユニークで白飯やリンゴ、クッキーなど6種類の食品を5歳児30人に噛んでは吐き出すを繰り返してもらい唾液量を測定するというものでした。せっかく美味しく味わっているのに吐き出さなければならないのですから、大人でもやりたくない実験です。ましてや5歳児ですから飲み込んでしまったり逃げ出したりしてしまう子供も数知れず・・・複雑な回収率の計算の末に結論にたどり着いたそうです。
渡部氏は子供の虫歯予防の鍵を握るのが唾液だということに30年前から気づいており、日々虫歯ゼロを目指して研究に励んでこられました。
ノーベル賞のパロディとして、人々を笑わせ、そして考えさせてくれる業績に対して与えられる国際的な賞、イグ・ノーベル賞ですが、歯科の分野で受賞があったことを心から嬉しく思います。
口腔内環境だけでなく全身の健康を守る唾液の働きについて私たちも発信を続けます。
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