実はスゴイ!唾液のチカラ!
投稿日:2022年6月16日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは
歯科衛生士の悦淵です。
前回は噛むことの大切さを書かせていただきました。今回はよく噛むことで分泌される唾液の働きについてです。汚いと思われがちな唾液ですが、実は沢山の働きがあります。
①う蝕(虫歯)になりにくくする(再石灰化)
口腔内は酸性に傾くと、エナメル質の表面からミネラル分が溶けだし、う蝕になりやすくします。唾液(緩衝機能)が口の中を中和して、う蝕を防ぐ働きをします。
②体内への最近侵入をブロック!(殺菌作用)
口腔内にはう蝕の原因菌だけでなく、様々な病原菌が絶えず侵入してきます。唾液は侵入してきた病原菌を殺したり、抵抗する働きがあります。
③口腔内を守る。(自浄作用)
口の中は常に唾液が分泌されています。唾液は食物残渣を洗い流して、口の中を清潔にしたり、常に潤いを保つことで口臭を抑制します。
④アンチエイジング
アンチエイジングで注目されているパロチンは耳下腺で分泌されます。パロチンには筋肉や骨の発達を促進する作用があります。
⑤消化を助ける(消化作用)
唾液には、食べ物の中のデンプンを分解する酵素があり、食べ物が唾液と混ざると、その酵素が働いて食べ物を柔らかくし、胃で消化しやすい状態にします。
⑥飲み込むときの潤滑剤
食べ物は口の中で十分に噛むことで細かくなります。更に、唾液中のムチンの働きによって食べ物が柔らかくなり、食道表面が滑らかになるので、飲み込みやすくなります。
⑦美味しいと感じるために
食べ物が唾液と混ざらなければ味を感じることができません。味を感じるのは舌ですが、舌は唾液の中に溶け込んだ食べ物の味成分を知覚しています。
⑧癌の原因となる活性酵素を減少
唾液の抗生物質の一つであるペルオキシターゼは食物内の発がん性物質が作り出す活性酵素を酵素反応で分解します。
このように唾液には、口や歯のためだけに限らない様々な働きがあります。よく噛む食事を心掛け、唾液をたくさん出して、全身の健康を保ちましょう。
また、睡眠中は唾液の分泌量が減ります。就寝前の歯磨きは忘れず、しっかり行いましょう。
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